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木造建築(2)

Category : 住まい・建築
先日、木造利用推進セミナー2013 というものを聞きに行きました。次世代木質建築協議会(NEWCA)が主催でした。このようなセミナーは、技術者として新しい情報や動向を知る上で大切だと思っており、時間が許す限り参加することにしています。私が幹事を務める別の会でも、地域材を使用する大規模木造についてのセミナーを企画・開催したことがあります。今回は、-大規模x耐火x曲線・曲面による木造都市の未来ー という副題でした。第一部が「大規模木造耐火建築プロジェクトについて」。山形県南陽市で現在計画中の南陽新文化会館(1300人大ホール、木造耐火)の説明が行政側からの簡単にありました。
第二部は「近年の木造建築の傾向と今後の木造の課題」というテーマでした。これは㈱シェルターによる講演でした。ヨーロッパでの最近の大規模木造模建築がかなり紹介されていました。そのなかで、既に欧米では認可されているエンジニアリングウッドやその製品の紹介があり、今後日本でも、認可されるであろう製品についての説明もありました。この辺は、以前、木造建築 のところで述べたかもしれません。後、日本での地域材を使った大規模木造建築を計画する場合の、流れや注意点でした。行政側の問題点、設計する側の疑問点などを簡単に述べられていました。このあたりも、別の会で企画・開催した内容と少し重なるところがありましたので、一つ一つ再確認をしながら説明を聞いていました。
そんな中、今回のセミナーで新しく知ったことがありました。それは、ヨーロッパの木質材(木材)の加工技術と日本の加工技術の差です。エンジニアリングウッド(集成材、LVL、CRTなど)が主流のヨーロッパならではの発展した技術です。それは木質の大きな版から、必要な構造断面を削りだすということです。直線でも曲線でも削りだすのです。特に、曲線断面になると、版からその形状にするために、相当の量の木材を捨てて削り出さなければなりません。相当、木材を無駄にすることになります。また、曲面に曲がったものを組むための仕口加工技術も、家具加工機の化け物のような機械で仕口を削りだすそうです。この技術が日本の木材加工技術・機械には、まだないとのことでした。ヨーロッパで見られる木質構造を使った造形的な、アクロバティックな構造はこうした加工・組み立て技術で成り立っていることが良くわかりました。思い切った造形デザインを木質構造でチャレンジしたい建築家にとっては、やりがい のあることでしょう。セミナーの中で大規模木造建築における、日本とヨーロッパの差はだいたい10年の開きがあるとおっしゃっていましたが、私は、以前述べたように、それ以上の20年近くあると思っています。それは、木造に対する歴史的背景・思い入れに差あることも影響しているように思います。まずはエンジニアリングウッドではなくどうにか、スギやヒノキの製材で、建築できないだろうか・・・と考えてしまう人が多いのではないでしょうか。木に対する思いや感じ方がそうさせているのだと思います。私自身、ある一定の規模を越えると、構造的にも建築基準法的にも、どうしてもエンジニアリングウッドを使用しなければ無理 と分かっていても、まずは製材でムク材でできないだろうか と考え、チャレンジしようと思ってしまいます。また、神社やお寺に代表される大規模建築が、大工技で複雑であるが素直に木と木を仕口で組んで建てられているのを身近に見て触れているが故に、法律的に、また、構造的裏付けをしっかり計算でした後でも、どうにか木組みでできないだろうか、大工の技でできないだろうか・・・・と思ってしまいます。力強く素直で美しくで組まれた繊細な造形美にあこがれてしまいます。私だけでなく、そういったことを思ってしまう“木好き”の方が多いら、エンジニアリングウッドの加工技術の発展を妨げてきたのかもしれません。
セミナーの後、スタッフとの間で、木を大量に無駄に捨ててしまう削り取りの特殊加工までして、造形的な木造建築を建てる意義はどこにあるのだろうか?建築家のエゴではないか・・という意見と、十分な森林があり木材があるにもかかわらず、手入れされず使われずに山で無駄になっていく大量の木材、果たしてどっちが有効利用できていないのだろうか?という意見が出ました。私は、加工の段階で多少木を無駄にしてもどんどん木を使い大規模木造建築を創っていくほうが、ひょっとして山にも環境にも良いのではないか・・・という気がします。ただ、基本的なスタンスとして、意味もなく不必要な造形は極力したくない、木を無駄にせず、できる限り素直で繊細で美しい、木にやさしい木造らしい大規模木造建築を目指したい、という考えを大切に持ち続けたいと思います。法律と構造の許す範囲で、極力、製材でチャレンジ!!という夢を追いながら・・・。

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Author:asada-archi
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時と共に移ろい歳を重ねていけるような建築をつくりたい
光・自然を感じ 生命力と存在感のある建築をつくりたい
自然と人々が集まり 時を忘れてくつろ
げる 心地よい「核」となる場のある
空間をつくりたい

それが 浅田設計室の 理念 です
http://www.eonet.ne.jp/~asada-archi/

 

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